file.003 宮殿
森の奥の朽ち果てた文明の残骸。
戦により破壊された宮殿は、何百年という時を
物語るかのように木々に囲まれ、幹や蔦に絡まれ苔むしていた。
その姿は歴史を語るが、かつての栄華を感じさせはしない。
けれど、不思議と悲壮感はなく、堂々とそこにあった。
かつての栄華を誇らしげに抱え、時間の流れに逆らうかのように、
必死でその姿を今に留めようとしている。
僕は、こんな老人になりたいと思った。
森の奥の朽ち果てた文明の残骸。
戦により破壊された宮殿は、何百年という時を
物語るかのように木々に囲まれ、幹や蔦に絡まれ苔むしていた。
その姿は歴史を語るが、かつての栄華を感じさせはしない。
けれど、不思議と悲壮感はなく、堂々とそこにあった。
かつての栄華を誇らしげに抱え、時間の流れに逆らうかのように、
必死でその姿を今に留めようとしている。
僕は、こんな老人になりたいと思った。